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DAZN観戦 2023年J2リーグ第8節 大宮アルディージャvsモンテディオ山形

2023-04-10 16:03:37 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(5節・栃木戦、1-2)
※前回の山形の記事はこちら(2節・千葉戦、2-0)

<大宮スタメン> ※()は前節のスタメン

  • 河田がJ1・鳥栖へ完全移籍、7節から登録抹消。
  • 鈴木の故障が発表され、練習中に発生(日付は不明)して全治8週間との事。
  • アンジェロッティの故障が発表され、練習中に発生(日付は不明だが、少なくとも6節の3/25以降)して全治6週間との事。
  • 中野が前節(ヴェルディ戦、0-1)で負傷交代、詳細が発表され全治6~8週間との事。
  • 大橋が今季初のベンチ入り。
  • U-20代表候補のキャンプに参加したGK若林がそこで負傷し、全治8週間との事。
  • 4/5に来季加入内定した関口(山梨学院大)が特別指定で登録。

<山形スタメン>

  • 監督交代。前節終了後にピーター・クラモフスキー氏を解任し、コーチの渡邉晋氏が昇格という形で就任。
  • 西村は大宮からのレンタル選手なため今節出場不可。
  • 南が6節(長崎戦、2-3)で負傷交代し、以降ベンチ外が続く。
  • 岡﨑が離脱から復帰し今季初のベンチ入り、前年の7節以来と実に約1年ぶり。
  • 来季加入が内定している狩野(関東学院大)が3節から特別指定で登録。
  • 来季加入が内定している相馬丞(仙台大)が7節から特別指定で登録。

フロントレベルで動きがあった両クラブ。
最大のものはやはり山形サイドの監督交代で、5連敗とジェットコースターの下降中という状態を受けてクラモフスキー監督の解任を断行するに至りました。
開幕連勝と華々しいスタート、というのが遥か昔に感じるような成績ですが、その連勝を果たした2節の内容はあまり芳しいものでは無く。
修正するどころか、南の故障などアクシデントも追い打ちを掛けるという具合に、断ち切れなかった泥沼への誘い。
選手層の決して厚くないクラブの性か、狂った歯車を整えるのは難しいという結果に終わったクラモフスキー氏の今季。
個人的に楽しみにしていた清水との古巣対決も実現せずというのは物悲しく、もっと言えば前日の清水の監督交代(ゼ・リカルド氏→秋葉忠宏氏)を受けてこちらも動くに至った風にも映り。
結局清水に振り回され続けた監督業だったでしょうか。(邪推)

一方の大宮は、補強期間の最終盤にFW河田が個人昇格という形で移籍。
今季の河田はリザーブの域を出ていなかったため、出番を求めてオファーに飛び付いたという形となりました。
しかしそれだけなら傷は深くならなかったものの、合わせるようにアンジェロッティと中野が負傷により離脱。
バッドニュースの3本の矢、というべき形で一気に3人もFWが抜けた状況を強いられてしまいました。
苦境がスタメンにも表れた大宮、小島をFWの位置へと上げ、栗本が3試合ぶりのスタメンでボランチを埋める形を採り。
セカンドトップにも近い形で、攻撃の円滑化に努めたこの日の小島。

そんな動きがあった両クラブですが、グラウンドレベルでは前述のように故障者続出という要素に難儀。
そこから抜け出したいのはやまやまでしょうが、開始間もない前半1分に山形・野田が大宮・富山の競り合いで痛みを見せるというシーンで幕を開けたように、果たされる事は無く。
その流れを払拭出来ないまま、9分に藤本がポストプレイの際に袴田のチャージを受けて痛んでしまい。
その後プレーを続けるも、16分に再度痛み倒れ込んでしまい交代の憂き目になってしまいました。
前年の離脱に比べれば重くなさそうですが、ともかくまたも故障でプレー出来ずとなってしまった藤本、デラトーレが変わって投入されます。

試合の方は、そんなアクシデントに見舞われた山形を圧倒する立ち上がりの大宮。
こちらもその流れに逆らわずに、6分に得た右コーナーキックでショートコーナーを選択してからの攻撃。
石川の手前からのクロスは跳ね返されるも、拾った小島からショートパスの連続でエリア内へ切り込み、最後は富山のポストプレイを経て茂木が右からシュート。
GK後藤雅の股を抜いてゴールゲットと、試合内容をしっかりスコアに反映させました。

指揮官交代・故障者に加え、西村が契約上の関係で出場出来ずという要素も加わった山形。
その西村とは違い、完全移籍の小野は出場出来たものの、それによりNACK5スタジアムのほぼ全方位から浴びせられる大宮サポーターのブーイング。
それに拍車を掛けるように、11分には柴山に対しスライディングを敢行して反則・警告を受けてしまった小野。(山形サイドも前述の通り負傷させられる格好となっていたのでこの空回りは仕方ないか)
以降ボールを持っただけでブーイング、というシーンが健在化するに至ってしまいました。

反撃に出たい山形ですが、その攻撃はサイドから前進を果たさんとしても中々ままならず、手前からのクロスが中心となるという前回観た時と類似した内容。
前述の小野を取り巻く影響も絡み、逆の右サイドからの攻撃一辺倒を強いられた事も痛かったでしょうか。
しかし20分に左サイドからの攻撃、例によって手前からのクロスに留まったものの、流れた所を右ポケットでイサカが拾う好機となり。
そしてシュートが放たれるも、枠を捉えられず。

以前のように、序盤から攻撃権を支配という流れは望むべくも無い状況の山形。
そうした落差を跳ね除けられず、選手達ももどかしさを覚えていたでしょうか。
27分には大宮の攻撃、右サイドで柴山のスルーパスを受けた岡庭がチアゴのチャージを受けて倒れるも、反則の笛は吹かれず。
すると反則をアピールした岡庭に対しあろう事かチアゴの側がヒートアップし、これにより警告を貰ってしまったチアゴ。
依然暗雲に包まれたまま、という事を象徴する一幕を描いてしまいました。

流れでの攻撃でもオフサイドの量産が目立った山形、裏を狙いにかかるも中々冷静さを保てないといったここまでの展開。
それ故に、大宮のコンパクトなディフェンスを崩すのにはやはりショートパス攻勢で、32分には喜岡の縦パスが遮断されるもそれを藤田が繋いで継続。
ここから13本パスを繋いで右ポケットを取る攻撃でイサカのマイナスのクロスに持っていき、これがブロックに当たるもデラトーレがそのままシュート。
しかしズレた分ジャストミート出来ず、GK笠原に抑えられ。
モノに出来ずも、山形はこれでようやくアイデンティティを取り戻したでしょうか。
34分にも最終ラインからパスワークで前進、左から右へとサイドを移した末にイサカがグラウンダーでクロス。
ファーサイドでチアゴが合わせシュートするも、これもゴール左へと外れ。

パスミスから山形のショートカウンター(37分)、クロスを入れる体勢もスリップして上がらず(38分、岡庭)と、逆に大宮の失速を匂わせるシーンが描かれたのちの39分。
左サイドから前進していき、チアゴのカットインがディフェンスに遭うも、アタッキングサードへこぼれた所をデラトーレが拾って継続、エリア内中央へスルーパス。
するとボールロスト後も判断良く走り込みを止めなかったチアゴが、このパスをダイレクトでシュートしてゴール右へと突き刺します。
連続性を維持しての攻撃で、同点に追い付いた山形。

結局前半はそのまま1-1で終わり。
仕切り直しとなった後半ですが、またもやいきなりの後半1分、茂木がイサカのチャージを受けて倒れ込むシーンで始まり。
今度は大宮が被害を受ける立場か……と思われましたが、この伏線はイサカが警告を受ける(6分、石川に対する反則で)事でまたも山形サイドが回収してしまいました。

そして最初に相手ゴールに迫ったのも大宮。
4分に茂木のロングパスが中央の富山に通り、収めた勢いでそのままエリア内を突いてシュートを放った富山。
GK後藤雅の足でのセーブに阻まれ、続く右CKでもキッカー高柳のクロスを合わせにいった富山ですが、このボレーシュートはミートせず左へ大きく逸れ。

一方の山形は9分、右サイドのスローインからの攻めで、逆サイドへと渡す流れから逆を突く形で小西が左ハーフレーン→中央へ斜めの縦パス。
受けたデラトーレがエリア内を突いてシュートするも、GK笠原がセーブ。
両FWがゴールに迫るというシーンを交錯させます。
その流れを継続させんとしたのは山形で、12分・16分にも中央のデラトーレに縦パスを通す攻撃を見せるも、ともにシュートには辿り着けず。

一方の大宮は15分に3枚替えを敢行、栗本・高柳・富山→大山・泉澤・室井に交代。
いずれも同ポジションの交代ながら、サイドアタッカー泉澤の投入が最大のカードだったでしょうか。
故障もあり本領発揮とは言い難い大宮での選手生活ながら、そのカットインの威力はまだまだ健在であり。
21分に袴田からロングパスを左ワイドで受けた泉澤、そのままカットインを経て左ポケットからシュート。(GK後藤雅キャッチ)

これで山形は色を失ったか、以降攻撃機会を得てもそれが中盤でボールの奪い合いからのトランジションによるものだったりと、相手依存のような立ち回りを強いられ。
その中で22分にチアゴが足を痛めて交代の運びとなってしまいます。
併せて2枚替えを敢行する山形ベンチ、チアゴ・田中→加藤・河合へと交代。

山形は守備時は4-5-1の形を採るため、前線のプレッシングがどうしても甘くなり。
次第に押し込まれるようになり、ゾーンディフェンスを敷くものの、強いられている感は拭えず。
それとも新監督・渡邉氏の下、守備的に転身しての凌ぎを今後展開するのでしょうか。

28分にようやく自陣からの攻撃を実らせる山形、右サイドから中央へとショートパスを渡しつつ、エリア内左の加藤へラストパスが送られ。
そしてシュートが放たれるも、GK笠原のセーブに阻まれ勝ち越しはならず。
以降はどうしてもプレスを掛け辛く、大宮にボールポゼッションを許す時間が長くなります。

大宮も泉澤が左サイドでプレッシャーを与える中、それ以外の手段では活路を見出せない攻撃。
そんな中で決め手となったのが、審判の心象だったでしょうか。
既に山形サイドに総計4度警告が出る展開で、迎えた29分には袴田のロングパス一本で裏を取り、エリア内に走り込む室井。
これを喜岡が倒してしまったものの、反則の笛は鳴らずに終わります。
一気にホームの雰囲気が最悪に近いものとなりましたが、このシーンが繋がった感があり。

オープンと表現すべき試合展開が描かれる中、迎えた34分に山形の前進を大山がスライディングで遮断。
そして敵陣から攻撃を始めた大宮、左ハーフレーンでの泉澤の前進から中央でパスを貰った小島、そのままエリア内を突き。
ここで野田のチャージを受けて倒れてしまうと、主審の笛が鳴り響き反則・PKの判定となります。
尚この脇で室井が喜岡に倒されており、それにより小島が味方の室井に引っ掛かった風に見える絵図となりましたが、そう捉えた(と思われる)山形サイドの猛抗議も実らず。
不満が残る山形サイド、川井や野田の遅延行為とも取れるエリア内への残りを経て、時間が掛けられていざキックの体制を取ったのは柴山。
フェイントを仕掛けてゴール右へと蹴り込み、それに動じず反応したGK後藤雅が触れるも、及ばずゴールイン。
判定は不透明ながらも、ハイレベルなPKを制して大宮が勝ち越します。

キックオフの前に山形は最後の交代(これが予定通りならば、遅延行為などせずにPKの前にやっておくべきでは)、イサカ・小西→國分・岡﨑。
39分に大宮のプレッシングを呼び込んだ後、左サイドで前進して加藤のクロスに繋げるも、これはスルーパスに走り込んだ加藤がオフサイドで実らず。
これが大宮の裏を突ける最後のチャンスとなり。

以降大宮は守備的に……では無く、敵陣でサッカーを展開。(42分に柴山→大橋に交代、大山が右サイドハーフへシフト)
押し込んでサイド奥からのスローインで山形サイドの焦りを呼ぶ攻撃で、時間と余裕を奪っていきます。
アディショナルタイムには再度泉澤がドリブルからシュートを狙う(GK後藤雅キャッチ)など、最大の武器を見せる事も忘れず。
そうした末に、小島→新里へと交代し逃げ切りの5バックシステムへ。

その後山形は万策尽きたという感じで、喜岡を前線に上げてのパワープレイ体制へ。
何とかセカンドボールを繋がんとするも、シュートは放たれる事無く試合終了の時を迎えました。

大宮が4勝目を挙げましたが、それはいずれもホームと、この要素でも山形は相手に見せ付けられるかのような結果が描かれ。(2試合ながら未だホーム未勝利)
数年来の出足の悪さを結局払拭できずとなってしまいましたが、カンフル剤を打った(監督交代)以上は這い上がるしかない。
結果はともかく、まずはそうした意気を表す試合運びを見せたい事でしょう。


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