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京の一枚

京都 葵祭 エピソード (15日)


行列を飾る葵


「葵祭」という名の由来


「賀茂祭」が一般に「葵祭」という名前で親しまれるようになったのは、江戸時代の元禄7(1694)年の再興以降のことといわれ、祭当日は勅使や供奉者の衣冠や御所車、牛車等全て葵の葉(双葉葵)で飾る事からとされています。


加茂社から御所に納められる葵。


桂の枝に挿した飾り「葵桂」にも使われ、5月4日の「御禊の儀」で斎王代を彩ります。

葵の森の復活を願って「葵プロジェクト」 葵祭には、約7500本もの葵が使われます。


葵は山の清流のほとりや深い杉木立の中で自生しており、水の汚れを嫌います。


保存がきかないので、祭に向けた納入期限の4,5日前に一気に採取しなければなりません。


かつては神社に自生する葵でまかなわれていましたが、環境の変化等で量が激減し、現在は市内の山から調達しています。


そこで生まれたのが、上賀茂神社境内に緑を再生する「葵プロジェクト」。


その一環として、神社から近隣の小学校が計400株の双葉葵を譲り受け、増やした葵の一部は、境内の庭園「渉渓園」にも植え戻されています。


2007年、その小学生が育てた双葉葵が2008年から葵祭で使われることになりました。


自生する葵以外が葵祭で使われた事はこれまでに無く、神社境内と学校で栽培中の双葉葵が、斎王代や女人列の衣装を飾りました。







●葵祭に馬車が登場!


2008年は葵祭の前儀である流鏑馬神事と御蔭祭に馬車が登場しました。


明治時代以降、天皇の使いである勅使は京都御所から馬車に乗って来ていた時期がありましたが、最近までは車での移動となっていました。


下鴨神社には2008年の2月に、昭和天皇が栃木県の那須御用邸で使われていた馬車を宮内庁から下賜されており、翌年以降に、葵祭で勅使を迎える際に馬車を使う計画が進められているそうです。


クラシカルで重厚な印象の馬車は、3日の流鏑馬神事では馬場入りの儀に、12日の御蔭祭では下鴨中通中通を進む行列に加わります。







●京都御苑内・九条家の遺構・拾翠亭が見学できます


拾翠亭と九条池は、五摂家の一つ・九条家の遺構です。


3~12月の毎週金・土曜日(年末年始を除く)に参観ができる拾翠亭ですが、葵祭や時代祭、京都御所一般公開日の日も予約不要で参観できます。


(9時半~15時半、参観料100円。075-211-6348)


なお、同じく京都御苑内・閑院宮亭跡にある、収納展示室・庭園も月曜日と年末年始を除く日に予約不要、無料で参観できます。


閑院宮家は伏見宮家、桂宮家、有栖川宮家と並ぶ四親王家の一つ。


(9時~16時半、075-211-6348)







●見学マナーを守って気持ちよく見学


カメラのフラッシュは、葵祭行列の馬が驚いてしまうので控えましょう。


葵祭観覧席では、後方に座る人への配慮として、日傘の使用は禁止となります。


帽子や日焼け止めで対策を!




■期 間:5/15(※毎年同じ日程です)


■時 間:10時半に京都御所を出発


雨天順延(翌日。両日雨の場合、行列は中止)詳細は関連サイト(https://ja.kyoto.travel/event/major/aoi/)をご確認ください。


※写真は全て過去のものです。













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