日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

緊急事態法を「戒厳令」にしたい? 菅総理よ、もっと誠実にやれ!

2021年01月25日 07時46分01秒 | 政治
 成功した庭園は、その園路が実によくできている。特に芝でも植えてあれば、それが歩行者によって踏み荒らされた跡などが全くない。つまり、人々の歩行を妨げる強制が芝生の植えられた平面内に無いのである。
 ということは、失敗した園路は設計者がこういう風に歩いてもらいたいと期待して設計図に線を引き、その通りに施行した結果、完成後に利用者とそりが合わずにショートカットがいっぱい発生してしまったのである。
 こういう失敗をしないためには園路は庭園の作りとは別にして、まずはこれを作らずにおいて一面に仮設の敷物を配置し、利用者にその上を自由に歩かせた結果として生じた足跡を確認した上でその踏み固められた平面を園路として初めて恒久的に施工する。こうして、訪れる人に無理を強いない園路が出来上がる。公園発祥の先進国=欧米の庭園はすべからくこういう手順で作られていたという。
 政府はコロナ改正法案を今国会に提出するという。その中の特別措置法では、食堂など飲食業などの営業について「時短命令」に従わないなどの「
違反」に対しては、重点措置時であれば30万円以下の過料を、緊急事態宣言下では増額して50万円以下のそれを課すという。
 また、感染症法については入院措置に応じなかったり、入院先から逃げ出したりした場合にはなんと懲役1年以下または100万円以下の罰金を科すという。なんとまあ!
 この一年、レストラン等を舞台に感染・発症したとする「感染経路説」はどれほど正鵠を射たものであったのだろうか? 飲食店でクラスターが発生したというエビデンスは実は無いと言われてもいる。それゆえにその確信の無さが「過料」という行政罰で済まそうというのでもあろうが、食堂経営者たちはこの無謀さを納得できるのであろうか? また、入院を拒んだり、入院先の病院から勝手に出てきてしまった場合の患者が受ける「懲役刑」/「罰金」はつまり刑法犯罪として分類されることになる。踏んだり蹴ったりである。
 つまり、政府が強制的に作った歩きにくい園路から一歩でも外れて歩くと、ある場所では行政罰が、またある個所では刑事罰が加えられるという。不出来の公園しか作れない日本政府にしてこの国民無視の居丈高、歴史への反省が全くない。
 報道によれば、既に生じている医療崩壊によって病院等の病床がひっ迫していて入院できず、自宅で死亡したコロナウィルス感染症死が18例に及ぶと報道されている(1月22日現在)。病院から逃げ出すのでなく病院に入れなかったこれらの死者は、上の園路設計の例で言えば、園路で足を踏み外して池に落っこちて溺死した犠牲者に相当する。これは設計者の罪以外の何物でもなかろう。
 緊急事態法を「戒厳令」にしたい自公政権の衣の下の鎧が筆者の目にはチラチラ覘いて見えるのだが・・・・。菅総理よ、もっと誠実にやれ!と言いたい、今日この頃である。
 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿