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甘いものと政治の話

責めるべきは選手ではなく...

2021-05-09 17:33:10 | 日記

東京オリンピック代表に内定した選手に対して、ネット上で出場辞退を求める声がみられるようになっている。

…しかしだ…それはお門違いというもの。

競泳女子で五輪代表の池江選手は自分自身に寄せられている「辞退の声」に対して、次のようなコメントをしている。

「私たちアスリートはオリンピックに出るため、ずっと頑張ってきました。ですが、今このコロナ渦でオリンピックの中止を求める声が多いことは仕方なく、当然のことだと思っています。私も、他の選手もきっとオリンピックがあってもなくても、決まったことを受け入れ、やるならもちろん全力で、ないなら次に向けて、頑張るだけだと思っています」

多くのアスリートの皆さんはこの言葉の通りの思いなのではないか。

そもそもオリンピックの「中止」「延期」「続行」を決めるのは、大会組織委員会、東京都、政府、IOCだ。選手に求めるべきことではない。その声を向けるべきなのは、大会組織委員会であり、東京都であり、政府であり、IOCだ。

ワクチンの問題もある。ファイザー社がオリンピックの代表選手にワクチンを提供することを決めた。これに対しても「オリンピック選手を優先するのか」という声があがっている。しかし、オリンピック選手も国民のひとり。別に接種することが悪いことではない。ここで問題なのは、日本国内でワクチン接種がまったく進んでいないという事実だ。その責任はどこにあるのか?といったら「日本政府」にある。

ここでもその声を向けるべきなのは選手ではなく「国」しいては「日本政府」なのだ。

一番の問題はこれまで、「中止」にするのか、「延期」にするのか、「続行」するのか、すべてテーブルの上にのせ議論を行ってきていないことだ。科学的根拠に基づき透明性のある議論をせず、ただ開催することのみで突き進んでいることが問題なのだ。

IOCはオリンピックで感染が広がった場合、その責任は「日本政府」「東京都」にあるとしている。オリンピックの責任者はお前らじゃないのかという感じだが…。ただただ「開催」に向けて突き進む「日本」もしかり、どちらも無責任だ。

それにしても菅さん(総理)は「1日100万人のワクチン接種を目指す」と言っているが、その根拠はどこにあるのだろうか…どこの自治体でも、予約の電話が通じない、ネットでも予約できない…という状況だというのに。

「無責任」が蔓延るこの世の中。

責任を取り戻すためには、その声を適切なところへ向けなくては…

 

 



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