読者の皆様こんにちは。雁木師でございます。今日は今年を振り返る企画をやりたいと思います。長文となりますが、最後までお付き合いいただけると幸いです。
さて今回の振り返り企画ですが、上半期(1月~6月)と下半期(7月~12月)の私の将棋にまつわる出来事から印象深い内容トップ3を発表することにします。早速上半期からまいります。
上半期のトピックス第3位は…
初めての将棋ウォーズ指導対局
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将棋ウォーズでは、月に一度だけ指導対局券をもらえる抽選に参加することができます。私は4月の抽選で見事当選し、指導対局券を獲得。有効期限内に行使できました。
肝心の対局は、中村真梨花女流四段相手に無謀にも平手で挑み完敗。対局後にはコメントもいただきました。
「指導対局のお申し込み、ありがとうございます。中央の押し合いが難しい将棋でしたね。24歩と飛車先を早めに突き捨てて、飛車を捌く手はあったかもしれません。また機会がありましたら、是非よろしくお願いします」
指導対局を受けたのはリアルを含めておよそ6年ぶりでしたが、やはり棋士・女流棋士の読みの深さ、力強さにただただ脱帽するばかりでした。
上半期トピックスに戻ります。第2位は…
雁木師、イトシンTVに認知される
まずは経緯からご説明しますと、今年の将棋世界5月号のイラストコーナーにて伊藤真吾六段と嫁Pさんのイラストを掲載させていただきました。
それから数日後、YouTubeイトシンTVのライブ配信にコメントにてごあいさつしたところ…、ご本人から
「雁木師さん、ありがとう!!」
と感謝の言葉をいただき、本当にうれしかったです。ここまで喜んでいただけるとは「描く将冥利」に尽きます。
※そのときの動画はこちらから
棋士・女流棋士を描いて6年目ですが今年ほどうれしかった出来事が相次いだのはありませんでした。それが次のトピックスになります。
上半期のトピックス第1位は…
悲願の「あつまれ!描く将」優秀賞
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今年の将棋世界7月号にて、村田顕弘六段のイラストで受賞することができました。「あつまれ!描く将」に応募し続けて6年目。掲載回数36回目にして初めての優秀賞獲得でした。現在も将棋世界は定期購読しており、発売日とほぼ同時に自宅に届くのですが、7月号のイラストコーナーを見たときの感情の爆発は今も覚えています。今までも入選は繰り返してきましたが、なかなか優秀賞は縁遠いものと認識していました。ときには「将棋めし」のイラストも送ったこともあったり、作風に迷いが生じたこともありました。もう優秀賞は無理と諦めていた時にこの吉報が届き、思わず夜に興奮しました。しかし、これが私にとって最初で最後の優秀賞になるとは、当時は想像もつきませんでした。
以上が今年の上半期の私の将棋に関するトピックスベスト3です。これ以外では、何といってもお正月に発生した能登半島地震が大きかったです。この出来事は私の描く将への影響はもちろんですが、将棋のイベントどころか生活も一時は大丈夫なのかと思った次第です。無事に棋王戦が北陸で対局できた時は嬉しいというより安堵の気持ちでした。無事に対局ができることのありがたみを痛感した出来事だったと言えます。
将棋関連では、6月に藤井聡太竜王名人の八冠独占状態がついに崩れたこともニュースになりました。伊藤匠叡王との叡王戦五番勝負の戦いは、新しいステージの幕開けを告げるシリーズになったと言っても過言ではないでしょう。この激闘はNHKスペシャルでも取り上げられ、個人的には勝又清和七段の「もう一体怪獣が現れた」という言葉が印象に残っています。同い年の2人が織りなす戦いの今後にも注目が集まります。
ではここからは、下半期のトピックスに移ります。下半期のトピックス第3位は
将棋ウォーズで三段昇段(3切れ)
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ここ半年近く、将棋ウォーズはほぼ毎日3分切れ負け(通称弾丸)での対局が中心です。その中で8月に三段に昇段することができました。要因などについては上記記事リンクをご参照いただければと思いますが、採用戦法を変えてみたことが大きいと思います。現在は、居飛車も振り飛車も指すスタイルで居飛車なら右玉、振り飛車なら耀龍四間飛車を積極的に採用しています。余談ながら、現在ウォーズで行われている年末恒例イベント「紅白将棋合戦」では振り飛車党派(紅組)として参加しています。
達成率は昇段以降はやや苦戦が続いて現在は10%前後です。どうも対局過多が原因で、達成率が伸び悩んでいるのが悩みの種です。
続いて、下半期のトピックス第2位は…
女流タイトル戦の在り方を考える
今年の将棋界、とりわけ女流棋界における大きな出来事の1つに福間香奈女流五冠の妊娠発表と女流タイトル戦における不戦敗決着が話題になりました。
当ブログでも、アンケートを取ってその結果の考察から、女流タイトル戦の運営の在り方をどうしていくかという考えを述べてきました。
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「女性×将棋」の現在地は新たなる局面を迎えています。現在の女流二強は、福間女流五冠は出産のため休場中。復帰は来年2月を予定しております。西山女流三冠は史上初の女性棋士を目指して棋士編入試験に挑戦中。現在2勝2敗で棋士編入まであと1勝のところまできました。運命の第5局は来月行われます。当ブログでは、この内容も書籍紹介に絡めてお伝えできればと思います。
さて、下半期のトピックス第1位は…
「あつまれ!描く将」6年の歴史に幕を下ろす
10月発売の将棋世界11月号にて、描く将にとって最大の衝撃が走りました。「あつまれ!描く将」の連載が12月号をもって終了することが発表されたのです。私が描く将として認知されたのは、このコーナーの存在が大きかっただけにこの報せを見たときは、驚きと寂しさにあふれかえっていました。当ブログでも12月号の発売とほぼ同時に、思い出を振り返る特集記事を掲載。結局1人語りの内容に終わりましたが、改めて振り返ってみると挑みつづけた歴史もあり、昔の作品に思いを馳せたりなどしていくうちにまた絵を描いてみようと思うようになりました。
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今後の活動方針は未定ですが、棋士の似顔絵は描いていきたいと思います。詳細は年明けに発表できればと思います。
以上、下半期のトピックスでした。将棋界の下半期は、何といっても東西の新将棋会館の完成が大きな出来事と言えるでしょう。次の時代へ向けての新しい戦いの舞台が整い、古き時代の歴史に幕が下りました。たとえ時代や場所が変わっても、将棋の文化は不滅であることを願うばかりです。このほかには、年の瀬が迫る中で丸山忠久九段の大活躍も光りました。第2期達人戦で優勝、第32期銀河戦では藤井聡太竜王名人を破っての2連覇ということで、羽生世代の強さはもちろんですが丸山九段の力強さが光りました。
一方で、第一人者の1人である渡辺明九段の休場も発表されました。長らく羽生世代や藤井竜王名人としのぎを削ってきたトップランナーの休場は、大きな衝撃を与えました。全快で戻ってくることを祈るばかりです。
これにて簡潔ではありますが、今年を振り返る企画を終了したいと思います。皆様も、今年の将棋界の印象に残った出来事がコメント欄にて教えていただけると幸いです。
さて、年内の更新は本日が最後となります。本年もお付き合いいただき、そしていいねやコメントをいただき本当にありがとうございました。どうか皆様、よいお年をお迎えください。