哲学の科学

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惰眠する人々(6)

2022-11-19 | yy86惰眠する人々




目的のない人生が正しいとすれば、目的を持たされてしまう状況を避けなければなりません。たとえば、結婚、出産、就職。
社会に出たとしても、野心を持ってはいけません。大出世、大投資、大入札、オークション、政権奪取などを目指してはいけない。
会社買収、不動産取得、馬主になる、畜妾、テレビセレブ。なれればうれしいが、その後毎日、人生が非常に面倒です。それらのコミットをすればそう簡単に投げ出せない。もう逃げられません。結局、忙しくて惰眠など全然できなくなります。
これ、そうなれれば幸せ、と言えばたしかに幸せですが、なにかむなしい。なぜむなしいのかわからない。邯鄲の虚無のようなものがいつもちらつく。単純な惰眠のほうはコミットがない分、むなしさがはっきりしてよい、ともいえます。
ベーシックインカムを獲得できれば、あとは惰眠。というのが真実かもしれない。もしそうであればそれを本気で実現する政権は亡国の英雄でしょう。■









    
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