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札幌の賃貸【逍遙館】の軌跡

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2025年03月23日
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カテゴリ:日々のだいじ
36号線から南に1本入った仲小路に106年間建ち続ける蔵があります。



その蔵がある建物で15年程飲食&洋服販売を営む【Lakura】が2月23日をもって閉店しました。



昨年から閉店の噂は常連だけでなくこの建物を愛する人々の耳にも入り、惜しむ声がたくさん上がっていましたね。

Lakuraさんが営業を開始した2010年は、逍遥館がスタートした年でもありわたしも主人も親近感をもって見ていました。



わたしにとってあの蔵と建物との出会いは、1999年にこの地に暮らし始めてからすぐのことになります。
散歩好きとしては、あの行き止まりの路地はかなり魅力的でもあり、表通りから隠れるようにしてあり続ける蔵は「すごいもの見つけた!」という高揚以外のなにものでもない存在でした。

当時は【ハーゼンロッホ】というお店が入っていました。
いまネットで検索しても出てこないのが残念ですが、すてきなお店でした。
お食事もできるカフェで、よく友人を誘っては食べに行っていました。
蔵の2階にテーブル席がいくつか並んでいて、平衡感覚に優れている友人は「斜めっていて目が回る」と笑ったものです。
たしかご夫婦で営まれていましたが親御さんの介護に専念するとのことで閉店され、その後しばらく空いていたところに【Lakura】が入ったのです。

蔵の横にある空地は、札幌の観光馬車を曳く馬の銀太くんの休憩場所でもありました。

銀太くんはおうちからトラックに乗ってこの場所で降りて観光馬車に繋がれ大通公園に向かい、


わたしと銀太くん❤

お仕事を終える夕方またここに戻っておやつの人参を貰ったあとにまたトラックに揺られて帰って行くという暮らしをしていました。)


だから36号線を石山通に向かって歩いてくる銀太くんを見かけたら、急いで蔵の空地まで走ったものです。
その当時とすっかり様子が変わっていますが、蔵と建物はそのままであり続けると思っていましたが、老朽化ということでとうとう解体されることが決まったのです。


こんなに愛されていても、こんなに惜しまれていても、こんなに大事にされていても、残すことはできないのです。
なんて悲しいことでしょう。


この姿を映像で残したいという動きがあり、閉店の翌日から数日を掛けて短編映画が撮られました。
主人とも交友のある斎藤歩さんや磯貝圭子さんが出演といいますから鑑賞するのがとても楽しみです。



そして現在の蔵と建物は、手前にそびえた大正製薬のビルが解体されて36号線沿いから丸見えになっていました。
こんな景色は初めて見ます。


朝見ると「見てみて!!ここに建っていますよ~。みんな知らなかったかもしれないけど106年もここにいるんだよ!!」と隠れることをやめて最後の力を出して存在を知らしめているようでもあり、



夜に見ると「残念ですがもうすぐさよならします。」と静かなため息をついているようにも感じます。




しばし、この姿を見守って行こうと思っています。

|逍遙館俱楽部代表|

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Last updated  2025年03月23日 10時16分08秒
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